10月に入り、朝晩に涼しい風が吹くようになり、ようやく秋の気配が深まってまいりましたが、少し振り返り残暑の厳しかった8月下旬〜9月初旬に見つけた瓜生山の恵みです。

キャンパス内の山沿いの道を歩いていたところ、足元に一足早い実りの標(しるべ)が落ちていました。まだ青々とした葉に包まれながら、立派なドングリが実をつけている枝です。
おそらくコナラ(どんぐり)の仲間かと思われますが、この暑さの中で小さな殻斗(かくと)をかぶり、緑色の実をじっと固く守っている姿は、まるで幼稚園児が深くかぶった帽子のようでかわいらしいです。

これから季節が進めばこのドングリも色を濃くし、まもなく地面に落ちる時期を迎えます。それは森に暮らす様々な生き物たちの糧となり、瓜生山の秋の恵みになるでしょう。
本学の瓜生山キャンパスは、豊かな自然に囲まれ、四季折々の変化を肌で感じることができます。このドングリの成長のように自然が育む生命の力強さを目の当たりにすると、立ち止まって深く考えるきっかけをもらえます。
皆さまも自然の中を歩かれる際は、足元に目を凝らしてみてください。暦よりも一足早く季節の準備を進める生命の息吹に出会えるかもしれません。

